10月のメッセージ
教会報 第568号「聖堂改修」
福島 一基 (カトリック成城教会主任司祭)
聖堂の改修工事も無事に終わり、改めて成城教会の聖堂のすばらしさに感激しているところです。1955 年に献堂されてからすでに57 年となりますが、歴代の神父様方や信者の皆さんが本当に大切にされてきたのだと思います。戦後のまだ貧しい中、信者の皆さんの努力と海外からの寄付により建てられたそうですが、決して簡単ではなかったでしょう。ヨーロッパの古い聖堂からしてみれば、まだまだ若いものなのですが、それでもこの聖堂の質素ながらも落ち着いた雰囲気は、ここに集う人々の信仰が反映されたものであり、またこれからもさらに深められていくことでしょう。この先50 年後、どのように変化しているか楽しみです。
最近、東京教区内のどの小教区においても、聖堂の改修、または補強工事が課題となっているようです。昨年の東日本大震災では、東京教区内の聖堂の中にも多少なりとも被害がありました。教区内のほとんどの聖堂は戦後に建てられていることからも、今後どこにおいても改修・補強工事が進められていくことでしょう。
それでも建物としての聖堂を維持していくためには資金が必要です。できればお金 の話は避けたいところですが、ただ掃除をしていれば大丈夫というわけにはいきません。某教会では資金の面で相当もめているという話を聞きました。高齢化と若年層の減少、それに伴う献金収入の減少などが大きな問題です。成城教会におきましては、日頃の献金収入を計算し、長期にわたった聖堂維持計画がありますので、緊急にお金を集めることなしに改修工事をすることができましたが、決して他人事として考えてはいられません。
エルサレムの壮麗な神殿に感動した弟子とイエスさまのやりとりが聖書にありま す。
イエスが神殿の境内を出て行かれるとき、弟子の一人が言った。「先生、御覧くだ さい。なんとすばらしい石、なんとすばらしい建物でしょう。」イエスは言われた。「これらの大きな建物を見ているのか。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」(マルコ13・1-2)
イエスさまは建物ではなく、そこに集う人々を見ておられました。壮麗さやすばら しさが重要なのではなく、そこに集う人が何を行い、どのような心でいるのかが問われているのです。もちろんこのすばらしい聖堂に集まるわたしたちも、このみことばをいつも心に留めなければなりません。





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5月のメッセージ
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