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わたしにつながっていなさい(ヨハネ15・4)

2012年06月01日

安次嶺 晴実 (カトリック喜多見教会主任司祭)

今日の福音のテーマは、「つながる」ということにあります。人が誰かに「つながる」ためには、そこには必ず信頼関係が必要になります。信頼がないとき、人は「つながる」、共にいることができません。信頼関係のないところには、なかなか留まることができません。したがって、「つながる」ためには、是非とも信頼関係が必要となります。その人を信頼することができて初めて、「つながる」ことができるのです。ですから、今日、私たちに語りかけてくるイエスの言葉「わたしにつながっていなさい」は、「わたしを信頼しなさい」という意味になります。

弟子たちとの別れを意識したイエスは、あえて、弟子たちに「わたしにつながっていなさい」と呼びかけます。しかし、この呼びかけは弟子たちにとって試練となります。なぜなら、彼らはイエスを本当には理解していなかったからです。弟子たちは、これまで自分たちの仕事を捨て、イエスの魅力に引かれ、自分たちの人生をかけてきました。しかし、ひとたび十字架を前にしたとき、彼らはその弱さを暴露してしまうのです。自分の身の安全を第一にして、どこまでも主に従っていくという決意は、はかなくも崩れ去りました。それまで、イエスを信じ、従ってきた自信も信頼も、わが身に危険が迫るとき、弟子たちから薄れてしまいました。彼らはイエスの十字架を前にして、自分たちには決して付いて行けないという事実を知らされるのです。このように、イエスのそばにいて、生活を共にしてきた弟子たちですら、揺らいでしまう。すなわち、イエスについていくこと、「つながる」ことは、それ程、簡単なことではなかったのです。

しかし、彼らの頭であったペトロは、復活のイエスから「あなたはわたしを愛するか」と呼びかけられ、それも三たび、問いかけられて、彼はイエスのゆるしと、その温かさの中に包まれていくのであります。復活の主に出会って初めて、弟子たちは、神を離れ、イエスと切れては立ち行かないのだと自覚するようになります。すなわち、イエスの愛と憐みに包まれなければ、何もできないのだということを感じていくのです。

今日、私たちに語られる「わたしにつながっていなさい」というイエスの言葉は、そういう意味なのです。「つながる」ことの難しさ、信じることの厳しさを知っている私たちは、この呼びかけにどのように答えたらよいのでしょうか。弟子たちが、復活の主に出会って学んでいったように、神を離れ、イエスと切れては、一人では立てないのだということの意味を、しっかりと理解して歩んでいきたいものです。イエスの愛に留まり、その愛に包まれながら歩む決意を新たにして参りましょう。

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