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キリストの聖体の祭日ミサ・説教「命の糧」 

2020年06月13日

今日はキリストの聖体の祭日ですので、福音朗読の箇所は、イエスご自身の聖体に関する深い教えが記されているヨハネ福音書6章から選ばれています。 

本日の箇所には、「私の肉を食べ、私の血を飲む者は永遠の命を得る」とか、「私の肉はまことの食べ物、私の血はまことの飲み物」とか、非常に生々しいというか、はっきり言ってびっくりするようなイエスのお言葉が次から次へと出てきます。そのように思うのは今日の私たちだけではなく、イエスのこのような言葉を直接聞いた当時の人たちも同じだったようです。今日の福音の続きの箇所には、弟子たちの多くの者が、「これはひどい話だ。誰がこんなことを聞いていられようか」と言って、もはやイエスと共に歩まなくなったと記されています。イエスは多くの者が去っていくのを見て、12人の弟子に、「あなたがたも去ろうとするのか」と言われますが、その時、ペトロは12人を代表して、「主よ、私たちは誰のところへ行きましょう。永遠の命の言葉を持っておられるのは、あなたです。あなたこそ神の聖者であると、私たちは信じ、また知っています」(ヨハネ6・68)と答えたのでした。 

日本のカトリック教会では、このペトロの言葉と、もう一つの彼の言葉、「あなたはメシア(キリスト)、生ける神の子です」(マタイ16・16)とを組み合わせて、ミサのたびごとに、「主よ、あなたは神の子キリスト、永遠の命の糧、あなたをおいてだれのところへ行きましょう」という聖体拝領前の信仰宣言を唱えているのです。 

実は、この言葉を唱えているのは日本のカトリック信者だけです。他の国では、マタイ8章ほかにある有名な百人隊長の信仰告白(主よ、私はあなたをお迎えできるような者ではありません。ただお言葉をください。そうすれば私のしもべはいやされます)に基づいた言葉が唱えられているからです。日本のカトリック教会でも、いずれは全世界共通のこの信仰告白に統一されることでしょう。百人隊長のすばらしい信仰告白を、聖体拝領前の謙虚な心を表すものとして用いることに何の異議もありませんが、「私をだれだと思うのか」、「あなたがたも離れていきたいのか」というイエスの問いに対するペトロの答えも捨てがたいものがあると思っています。 

さて、私たちはミサのとき、私たちのための命のパンとして、ご自分のすべてを与えようとしておられるイエスご自身をいただきます。私たちに食され、私たちの生きる糧となることを望んでおられるキリストの聖体をいただくのです。イエスは私たちを生かすための命のパンとなるべく、十字架の死に至るまでの生涯を生き抜かれました。聖体は、そのイエスのこの上ない愛の結晶であると言えるでしょう。聖体をいただくたびに、イエスのそのような生涯に思いを馳せることができれば幸いです。 

待ち望んでいたミサが、来週の日曜日にようやく再開されます。思い起こせば、2月26日の灰の水曜日のミサ以来、ほとんど4か月ぶりとなります。ミサの中止期間がこんなに長くなるとは思っていませんでしたが、この4カ月の中断によって、ミサが繰り返される儀式以上のものであることを思い返すことができたとしたら、また、私たちのうちに生ける命のパンへの渇望が再び強まったとしたら、大きな意味があったのではないでしょうか。 

再開といっても、まだ「条件付き公開ミサ」という形ですから、高齢その他の理由で一緒に集まれない方も少なからずおられます。でも、遠からず次の段階に移行して、年齢や人数の制限もなくなるでしょう。希望をもって、来週の日曜日、ミサを再開したいと思います。 

☆山本量太郎 

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