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なぜクリスマスの一週間後にお正月が来るのでしょうか
2025年12月27日
山本量太郎 (カトリック成城教会主任司祭)
12月25日のクリスマスのちょうど一週間後に1月1日の元日が来ます。たまたまそうなっているわけではありません。しかもキリスト教と深い関係があるのです。
どちらも冬至に起源がある
1月1日が一年の始まりの日になったのは紀元前45年ですから、実に二千年以上前のことです。時のローマの最高権力者ユリウス・カエサルがユリウス暦の発布にあたり、一年の始まりを春の月(マーチ、3月)から冬の月(ジャニュアリー、1月)に変更したと言われています。そして、冬至の直後の新月の日を一年の始まり、1月1日としました。
その年の新月の日がたまたま冬至の一週間後だったということだけでした。だからその時、冬至の日を年始の日にしてくれていれば、後世の私たちには分かりやすかったのですが、なぜそうしなかったかというと、一か月の始まりは新月の日という、当時の太陰暦的常識に従わざるを得なかったのでしょう。
それで、結果として翌年から冬至の日は12月25日になりました。お月さまの満ち欠けと太陽暦における一か月とは一致しませんから、その翌年の1月1日は当然、新月の日ではありませんでした。そうして、冬至の日の一週間後に新年が始まるということだけが残ったのです。ですから、1月1日に対応する自然界の特別な現象は何もありません。
こうして始まったユリウス暦は、古代としては正確なものでしたが、それでも128年に一日のずれが生じました。それで冬至の日も、少しずつ早くなっていきましたが、冬至のお祭りの日のほうは12月25日に固定されて祝われ、ミトラ教などで太陽神を崇めるものとして盛んになっていきました。
4世紀に入ると、キリスト教は12月25日の冬至の祭りに真の太陽であるキリストの誕生を祝うことにしました。クリスマスの起こりです。しかし、4世紀には実際の冬至は3日ほど早くなっていたと思われます。現代は実際の冬至と暦の上の冬至のずれがないグレゴリオ暦を用いていますので、冬至はクリスマスの三日前、12月22日になる年が多いというわけです。
新しい時の始まりを一週間かけて祝う
こうして、クリスマスの一週間後が新年になりましたが、その1月1日を、神の子を生んだ方である聖母マリアを祝う日と定めて、今日に至っています。カトリック教会はこのように、新年をクリスマスと切っても切れないものとして祝っています。クリスマスが終わると、新年という別の祝いがやってくるのではありません。イエス・キリストの到来によって全く新しい時が始まったことを、最もふさわしい時期に、しかも一週間かけて祝うことができているのです。
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