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聖霊降臨

2009年07月14日

福島 一基 (カトリック成城教会 主任司祭)

聖霊を受けた弟子たちは、“霊”の語らせるままに、他の国々の言葉で話し出したとあります(使徒言行録2・4)。グローバル化した現代において、外国の言葉の1つや2つしゃべることができなければ、仕事にならないという人もたくさんいるでしょう。

カトリック司祭である私も、本来的にはそうでなければならないのかもしれません。私も使徒たちのように外国語が話せるよう聖霊を願いますが、そんなに簡単に外国語を習得できるはずもありません。確かに使徒言行録ではその後、言葉の問題でしょうか、ギリシア語を話す人とヘブライ語を話す人の間で問題が生じました(使徒言行録6・1)。やはり言葉の壁は厚いみたいです。

現在の日本の教会においても、近隣諸国や南米から働くために日本に滞在している方々の問題があります。そのときいつも言葉の壁が大きいと感じますが、逆に言葉の壁を越えればすべてが解決できるとは限りません。同じ日本語をしゃべっていても意見の食い違いや分裂は起こります。それではわたしたちが求めてやまない平和や一致のためには何が必要なのでしょうか。それはイエスさまが教える愛にほかなりません。復活したイエスさまは使徒たちに言います。聖霊を受け、罪をゆるしなさいと(ヨハネによる福音20・22 ? 23)。罪とは人間が持っている弱さやいたらなさです。それを互いに受け入れ合い、また助け合っていくことこそイエスさまが教えた愛です。言葉ができる・できないで愛を行うことは妨げられません。双方が自分たちのいたらなさ、罪を認め、助け合う心なくして一致や平和は実現しません。

そしてわたしたちが罪を認め、助け合うため、そして愛し合うためにぜひとも必要なものは聖霊です。聖霊は聖書の中でいろいろな表現で示されますが、創世記においては神の息として、人間を生かすものとして描かれます。まさしく教会という人の集まりは神から息吹を吹き入れられて生きるものとなったのです。何よりも互いの罪をゆるし合い、愛し合う姿こそ、いきいきとした教会本来の姿なのです。
聖霊は弱いわたしたちを強めてくださいますが、簡単に外国語が話せるような何でもできるスーパーマンにするのではありません。逆にイエスさまが十字架上で模範を示したように、何もできない姿を浮き彫りにするのです。しかし何もできないからこそ、謙虚になって神の愛に応えることができるようになり、そして心をこめて助け合っていくことができるようになるのです。聖霊降臨の日、弟子たちの心を満たしたのはキリストの愛です。弱く貧しい自分たちとともに復活したキリストはいてくださり、愛を注ぎ続けておられるのです。その喜びが教会をいきいきとした共同体にしていくのです。

聖霊来てください。わたしたちの心を満たしてください。わたしたち教会の活動はいつもこの祈りから始まるのです。

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