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シスター森裕子、最近思うこと

シスター森 裕子(もり ひろこ

私、シスター森裕子は、2019年の6月から成城教会で日曜信仰入門講座を担当し始め、今の時点で、2回のコースを終えました。ただし、1回目も2回目も、新型コロナウイルス感染症拡大のために、教会での集まりを自粛する時期に重なりましたので、私の場合はやむをえずZoomで講座を続けました。私は少なくとも何回か、顔と顔を合わせて会い、お話ししていない方と、いきなりオンラインで信仰について語り合うことはしたくないと考えています。コロナ禍の現実では、オンラインは確かに便利なものですが、やはり、同じ空間に身を置いて出会うことの意味は、私たちが実感できる以上に、大きいように思うのです。 

私は援助修道会の市谷にある修道院で生活しています。2020年度から、在宅勤務の運動不足解消のために、以前にも増して散歩をするようになりました。散歩の途中に、よく近隣の幾つかの神社の境内を通過しますが、人々がそこで参拝したり、家族で小さい子どもを遊ばせたりしている光景を見ました。そして、神社のあり方がなんとオープンなことかと感心しております。しかし同時に、キリスト教の特徴は、聖なる場所に来てお参りすることではなく、なんといっても、出会うこと、人と人、人となった神と人とが出会うこと、しかもからだをもって出会うことにあることを、深く自覚するようになりました。一人ひとりが、個別に「スピリチュアル」な体験をするよりも、人と人とが出会って、眼差しを交わし、対話して信仰を響かせ合い、礼拝行為を共にしていくことが、キリスト教の根幹にあるとでも言いましょうか。なにせ、神が人間となって、人の中に住まわれたことを信仰の起点としている宗教です。 

私が援助修道会に惹かれたのは、関係性をとても大切にしていることでした。人と人との関係性、神との関係性です。神という存在が、人間を超える大きな愛であるなら、その神との関係に自分の人生、私という存在をかけてもいい、と、喜んで生きている人々の中で生きたいと思ったからです。援助修道会における誓願を立てて、もう30年以上の年月が過ぎました。その間、フランスを拠点としていた6年間は、国際修道会の総長顧問として、多国籍の会員たちの間で仕事をしておりました。関係性を大事にするということを、それまでは同質性の中で、のほほんと生きていたということを思い知らされる日々でした。同じ精神を共有する修道会の仲間とはいえ、思考法、生活様式、感受性、表現法が全く異なる人たちと、一つのことを巡って考察し、一つの決定を下し、一つのことを作り上げていくことは、生易しいことではありません。それでも、根底に互いへの尊敬と愛の絆で結ばれていることを、度あるごとに確認し合って進むことで、関係性の生み出すみのりの大きさを味わう体験にもなりました。 

私は職業としては、音楽学と神学を専門とするもので、上智大学神学部の教員として、キリスト教と音楽の関わりについて講義、研究しています。大学の専門職で求められることは多々ありますが、私が最も大事にしていることは、やはり、学生としっかり向き合うことです。大勢の教室の授業でも、少人数グループや、個人的に話し合う場面でも、できる限り、人に、もっというなら人の内面に注意を向けることをこころがけています。それは、私自身が、多くの人々との出会い、そして何より、そのような人々との出会いの中で神と向き合うことによって、生きる喜び、いのちの躍動をいただいてきたからです。それを私と出会う人にもお返ししていきたいのです。 

成城教会の方々とも、そうした出会いを大切にしたいと希望しております。 

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