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大船渡教会訪問の旅 参加者の感想その2

2018年07月14日

カトリック大船渡教会前委員会代表 熊谷 雅也 

成城教会の皆さん、この度は大船渡にいらして頂き有り難うございました。15人の皆さんをお迎えし、姉妹教会としての歴史の幕が開かれたのだと強く実感することができました。

ミサ後の交流会で、山本神父や久保田さんから成城教会と大船渡教会のこれまでのご縁をお話しいただきましたが、今後姉妹教会としてその御縁を深めてゆけることは、とても嬉しく、そして心強いことです。

それというのも、現在の大船渡教会には常駐する神父がいないのです。大震災の後、教区の特別な配慮もあり大船渡にはこれまで神父が常駐しておられましたが、昨年からはついに神父のいない教会になってしまいました。これは、65年の教会の歴史の中で初めての出来事です。信者みんなで協力し合い祈り合って頑張っていますが、それでも日本人信者の急速な高齢化や信者数の先細りを考えると心細くなったりすることもあります。

そんな中で成城教会の皆さんをお迎えし、大船渡にいつも心をかけてくれている兄弟姉妹がいるのだという強い実感を持つことが出来た事は、私たちの大きな心の支えになって行くに違いありません。そして私たちもまた、皆さんの兄弟姉妹として、岩手の地で皆さんの誇りになるようないい信仰共同体をつくって行きたいものと思います。

どうぞこれからも末永いお付き合いをよろしくお願いします。

隠れ成城教会信徒ですが…

大河内 愛

成城教会では、こっそりミサに出て、帰って来ていましたが、大船渡教会ではそういうわけにいきません。毎回のミサの参加者は25人位で顔見知りになります。1人でも多くミサに出た方がいいと、勝手に連帯責任を感じ休まないよう努めています。

大船渡教会は震災後、フィリピン出身の信者数が増え、教会の委員にも加わり1つの共同体として成長しました。その新たな歩みの中で、成城教会と姉妹教会になりました。震災から7年経過した現在、復興支援する側、受ける側という関係抜きで、65年前の教会創設時に思いを馳(は)せ、旧交を新たに深め、よい姉妹関係を築けたらいいなぁと思います。

例えば、大船渡教会では子どもが集まりにくい状況ですので、成城教会の日曜学校や中高生会の働きかけで子どもが集まる機会を企画するとか、Web会議ならぬWeb黙想会で同時に講話を聴き、黙想するとか、中間地点辺りで巡礼するなど可能かどうかわかりませんが、そんなことを考えました。

祈りのうちに、いつも共に歩む姉妹がいることは心強いと思います。

大船渡教会訪問の感想

堀田 邦子 

昨年、大船渡教会との姉妹関係の話が持ち上がったとき、スイスのベトレヘム会の神父たちが70年前に岩手県で宣教した折、そのお手伝いをしたのが喜多見教会の青年たちであるということを知りました。

そして、今回大船渡教会を訪問し、信徒ホールに掲げられた歴代司祭の写真の中に、ベトレヘム会の司祭が何人もいらっしゃるのを見つけ、岩手県の福音宣教に関わった私たちの教会の大先輩に思いを馳(は) せました。今、二つの教会が姉妹関係を結んだことを、天国の先人たちはどのように見守ってくれているでしょうか。

大船渡教会のミサは、気仙語の朗読あり、タガログ語の主の祈りありで、古くからあるもの、新しく迎えたものがすべて包み込まれていました。そこに、気仙衆と呼ばれる大船渡教会の皆さんの懐の深さを感じました。大船渡教会と成城教会、今後の二つの教会の交わりの中に、主のお導きがあることを信じ、お互いに支え合う関係を築いていけたらと思いました。

大船渡教会に行って

小川 元 

先日、東京では35度の猛暑の中、大船渡へ行ってきました。途中一ノ関ではまだ暑い日差しがありましたが、気仙沼を通る辺りからは山に雲が出てきて、広田湾を見渡す付近ではガスっていました。陸前高田市では「奇跡の一本松」の脇を通りました。高い防波堤の内側では復興のための起重機がただ動いているだけでした。

そして碁石海岸、そこでは穴通磯(あなとおしいそ)までの海上遊覧をしました。海に出られたのは6月以来4回目だということで神父様が一緒だったためかと幸運を喜びました。その後、磯物を中心としたバーベキューを堪能しました。この時、大船渡教会の代表の方も出席していました。ウニも腹いっぱい、イカも何杯もいただきました。

翌日はいよいよ大船渡教会、街の復興状態は陸前高田から比べると良くなっていると思いました。より湾の奥にあったためかとも思いました。写真で見た丘の上に立つ教会、そこもマリア様の足元まで大津波が押し寄せたということです。大船渡教会は畳敷きで板のベンチ2本が8列程のこじんまりした教会です。ミサの流れの中で主の祈りに続いて「アマナミン」を歌いました。これはタガログ語の主の祈りです。ミサの後は懇談会を行いました。たまたま大船渡の教会の姉妹教会である秋田教会からの兄弟姉妹も一緒でした。

帰りには大籠(おおかご) キリシタン公園に参りました。資料が整えられていることに感激しました。また大籠教会は今は無人になっていますが、そこを案内してくれたご婦人が大籠教会で最後に結婚式を上げた方だと言うのにびっくりしました。

大船渡の思い出

佐藤 繁明 

成城教会の神父様達と大船渡教会に訪問しに行ってきました。

新幹線で一ノ関まで行き、そこからレンタカーのマイクロバスで大船渡に向かい、気仙沼、陸前高田を経て碁石海岸に行き、船で碁石のような石のあったところへいきました。ここは岩が海に落ちて波で碁石のようになった石が一面に敷き詰められたそうですが、東日本大震災の津波で全て流されたそうです。岩に空いた穴を船で通り、そのあと潮吹岩という場所に行き海面から潮が吹いているところを見ました。

そして夕方海鮮バーベキューでおいしいお酒とおいしい魚介類のバーベキューでした。

その時焼いてくれた方達は、東日本震災で被災した方達で、その当時の話を聞きました。

ところで陸前高田は通過しただけでしたがまだ震災当時のままであまり復興してないように見えました。私は以前音楽の慰問で石巻に行きましたが、石巻もまだまだの所が有りましたが少しずつ復興してきているように見えたので改めて津波の恐ろしさを感じました。そして第1日目は終わりました。

第2 日目は大船渡教会に行ってミサに与(あずか) り、その後懇親会で大船渡教会の信者さん達と楽しいひと時を過ごしました。偶然この教会を訪れていた秋田教会の信者さんたちとも一緒に過ごしました。

その後、大籠キリシタン殉教公園に行き、その後大籠教会を見学してきました。以前私は長崎、五島列島雲仙、天草に行って隠れキリシタンの子孫の方から話を聞いたことがありましたが、東北のキリシタンの人々のことはあまり知りませんでした。ここでビデオを見て当時の拷問の酷(ひど)さを見ました。ここのキリシタンの人たちの信仰の強さには感心しました。またここの大籠教会は久保田さんの若い時に手伝っていたゆかりの教会だと聞き、成城教会との縁を感じました。

ここから一関に戻り帰路につきました。とても楽しい旅行でした。また来年も行きたいと思います。

大船渡のニコニコ小父さん

橋田 勲 

成城教会一行は岩手県・大船渡教会との交流会で、東北新幹線一関駅に到着。
満面「ニコニコ顔の小父さん」の出迎えを受けてマイクロバスに乗る。何と小父さんが運転。
「出発します」と「ニッコニコ」、途中、「あれが奇跡の一本松です」と「ニコニコ」(感想)一本松は少し枝が垂れていました。連れのいないのが淋しいのでしょう。

 夏枝を 伸ばせ奇跡の 岩手松  衣竿

そこで運転は成城・髭の水野さんに交代。ニコニコ小父さんはガイドに変身、よく通る声で「震災当時の状況を説明」、その後、当地大船戸生え抜きの成城・久保田先輩が「震災前の街並みを説明」。その後は、二人で交互にガイドを担当。あっという間に大船渡船着場に到着。

用意の小型漁船に4人一組で乗り込み、島めぐりの遊覧。なんと、船頭さんは「手拭鉢巻のニコニコ小父さん」海猫の島、鬱蒼島、岩だらけ島、トンネル島を何度も、何度も、快速で潜り抜けて、「ニッコニコ」。

あと、バーベキュー処へ、ゴムの前掛け姿に火鋏を持った「ニコニコ小父さん」が海鮮を次から次と焼きながら、食べろ、食べろと皿に盛る。「ニコニコ小父さん」はここでも大奮闘、優しい「ニッコニコ顔」に魅せられて、よい旅をしているとの思いを深めた次第。明日は巡礼の旅。

大船渡訪問の感想

福岡 亨子 

震災から7年以上が経つ。私は福島の南相馬を時々訪問しているが、岩手県の被災地へ行くのは震災から1年半後に、成城教会で行われた被災地視察と巡礼を兼ねた旅以来の2回目である。報道で伝えられている復興事業の成果と、現地を訪れた人からの「真の復興はこれから」の声がある中、自分なりに見聞きし感じてみたいと思っていた。また、昨年山浦玄嗣先生をお迎えし、素晴らしいお話を伺ったので、またお会いできるのが楽しみという思いもあった。

津波で流されてしまい、ふるさとの風景が一変したのが震災当時のショックだったら、今の光景は新たなショックだろう。復興事業として沿岸のあちこちに盛り土が施され、8メートルの防潮堤が造られる一方、相変わらず荒れ果てた野原が広がる姿。地面が沈下したから1メートルの嵩上げ工事をしたそうで、真新しい道路の脇に、見るからに新しい家や店がある一方で、5階の窓ガラスまで抜けてしまったアパートが残されている姿。マイクロバスが坂の上に差し掛かった時には、防潮堤を坂の上から眺めることができたが、湾を巨大な壁が取り囲んでいるような異様さとともに、行政の必死さも感じられた一瞬となった。

その一方で、「復興支援」として楽しんだ碁石海岸での穴通船では、地元の人たちが海をどれほど愛し、誇りを持っておられるかを感じる時となった。私たちの船頭さんは、普段はワカメ漁をしている人で、シーズンオフの今はこれを副業としているそう。ウミネコや海鵜の大群、50センチ程度のマグロやヤリイカもとれることのある定置網、親指の爪ほどの大きさのアワビのつがい2万個の放流・・奇岩巡り自体楽しかったけれど、船頭さんの話す海の恵みの話を聞いているのが楽しかった。その海が時には牙をむくこともある・・そんな時があったとしても、かけがえのない海として向き合っている人たちなのだと思った。

大船渡教会の信徒のまとまりは素敵だった。ミサ奉仕の担当者リストを見たところ、どのミサにもフィリピンからのお嫁さんと思われる人の名前が書かれており、共同体として当たり前のこととして受け入れていることを感じた。小さな聖堂で、皆が大きな声を出して祈り、聖歌を歌う迫力に魅了された。大船渡教会の信徒200人、成城教会2500人。規模の違い、距離の遠さ・・それでも少しずつでも良い関わりが生まれたらと思う。

大船渡教会訪問感想文

山田 真知子 

7年前3.11震災から数えて6回目である東北行、今回山本量太郎神父様とご一緒した大船渡教会には2度目の訪問でした。再び教会の皆様から温かくおもてなし頂き恐縮しました。共にあずかるミサに気持ちがひとつになるように感じ、完全復興はなかなか容易ではないけれど、気持ちが前向きになっているご様子に素晴らしいと思いました。

大船渡教会には、かわいらしい納骨堂も造られて、山浦先生作の木彫十字架、デザインされたステンドグラスに癒されます。

いつか訪れてみたかった大籠殉教教会にも立ち寄ることができ、1泊とは言え舟に乗ったり、崖からのぞいたり、ホタテをさばいたりと様々な体験ができました。ご準備頂いた方々に感謝します。

カトリック成城教会

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