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大船渡教会 山浦玄嗣さん講演会(2)
講演会第2部 「コヒドロ山に立つ十字架」

2017年10月08日

2017年10月08日

1時間の休憩を挟み始まった午後の講演「コヒドロ山に立つ十字架」にも約120名の信徒が集まり耳を傾けた。

山浦氏は、まず「コヒドロ山」とは大船渡教会の立つ丘の名前だと説明した。

続いて気仙地区(岩手県南部)では唯一のカトリック信者家族で酷いいじめを受けたことなどの自身の生い立ちや少年時代の信仰生活に触れながら、大船渡教会の歴史と今について話した。

「少年時代には3日かけて遠くの気仙沼市の教会に出かけクリスマスのミサに与(あずか)っていたが、戦後ベトレヘム会のスイス人の神父さまが数カ月に一度ミサをささげに来てくださるようになった。中学生の頃に家の離れが教会になった」「最初に赴任したガイッセル神父さまの宣教の熱意に励まされ、みんなで努力し、信徒が100人になったときは嬉しかった。土地の伝統的文化と宗教との軋轢あつれきから信徒がカトリック信仰を貫くことは大変なことだった」
「また、幼児教育の必要性を感じ、幼稚園を作り市民権も得たが、この地を離れる信徒も多く、信徒数は増えなかった」。

そして、6年半前、大津波に襲われ、5人の信徒が亡くなり納骨堂も流されたが、その時に起こった大きな変化について次のように話した。

「塩田神父さまをはじめ大阪管区の神父さまがたが常駐するようになった。塩田神父さまの声かけで、それまで教会に来られないでいたフィリピン人のお嫁さんたちが多く集まるようになり、信徒数が2倍になった。全国からの多くのボランティアも加わり聖堂から人があふれるようになった。これまで積み立ててきた聖堂建設資金を全て充てて、聖堂を拡張し、信徒会館の内装をきれいにし、流された納骨堂を小聖堂として建て直した」。

現在大船渡教会の半分を占めるフィリピン人とその子どもたちについて、「俺たちはケセン衆だ。日本人かフィリピン人かは関係ない。皆、この地で暮らすケセン衆だ」と話し、「ミサでは『主の祈り』の後にタガログ語の『アマナミン(主の祈り)』を共に歌う。津波の後は悪いことばかりではなかった」と最近の大船渡教会の様子について話した。またフィリピン人の子どもたちへの信仰教育の苦労についても語った。

最後に、現在の教会が抱える少子高齢化と次世代教育の問題について、「イエスの心を、自分の心で本当に理解することが大切。それを次世代に伝えていかないといけない。コヒドロ山に立つ十字架はいつもその必要性を叫んでいる」と述べた。イエスさまの心を本当に自分の心で理解する為に、氏の著書が「聖書の副読本として教育の場などでも読まれ、副読本の『ふく』が福音の『ふく』につながるように願っている」と結んだ。

質疑応答の後、山浦氏に盛大な感謝の拍手が送られ、講演会が終了した。

※今回の講演にあたり、献金として121,272円が集まりました。被災地支援として、同趣旨の献金と併せて、2,121,272円が大船渡教会へ全額送金されます。

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