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12月・1月のメッセージ

月報 第637号

「イエスさまは今も生きておられる」

山本 量太郎 (カトリック成城教会 主任司祭)

もう40年も前のことになってしまいました。そのころ、わたしはまだ若き助任司祭で、教会学校を担当していました。クリスマスも近づいたある日曜日、小学生の子どもたちにクリスマスの話をしていると、一人の女の子が手をあげて、わたしにたずねたのです。

「神父さん、イエスさまは大昔の人なのに、なんで今も、お誕生日のお祝いをするの?」

子どもの質問には時々、ハッとさせられますが、どうしてそのような質問をするのか分からなかったので、聞いてみると、こういうことでした。

その子には一緒に暮らしていたおばあちゃんがいましたが、その前年に亡くなったそうです。すると、その翌年には亡くなった日、つまり命日に教会でお祈りをするようになり、おばあちゃんのお誕生日はお祝いしなくなってしまいました。それなのに、大昔になくなったイエスさまの場合は、今でも毎年お誕生日のお祝いをしているのはなぜだろう、という素朴な質問でした。いかにも子どもらしい、その質問に、わたしはこう答えました。

「それはね、イエスさまが今も生きているからだよ。」

するとその子は、どの程度納得してくれたかは分かりませんが、そうなのか、イエスさまは今も生きているのか、とつぶやくように繰り返していた様子でした。

でも、その時、実はわたしのほうが、思わず言った答えを心の中で繰り返していました。そして、初めて発見したように、感動していたのです。

そうなのだ、イエスさまは今も生きておられるのだ……。

その子は、もうとっくに大人になっていて、そんな質問をしたことも忘れているでしょう。でも、わたしは毎年クリスマスが近づくたびに、40年たった今も、「それはね、イエスさまが今も生きているからだよ」と答えた時のことを思い出すのです。

イエスさまは今も生きておられる。いや、生まれ続けておられるのです。だから、今年のクリスマスにも、きっと多くの人の心の中に生まれてくださるに違いない……。クリスマスの夜半のミサで、一同は喜びのうちに福音の序曲、アレルヤ唱を歌います。

「……きょうわたしたちのために救い主が生まれた。アレルヤ。」2千年以上も前にユダヤのベツレヘムでお生まれになったイエスさまが、きょうもわたしたちの心の中に生まれてくださることを祝うのがまさにクリスマスなのです。

この文章は、30年ほど前、に掲載されたものに、何回も繰り返し手を加えてきた「聖書と典礼」ものです。喜多見教会にいたころは毎年クリスマスのミサでお話ししていました。そして、小金井教会の「さくらまち」にも、関口教会の「せきぐち」にも、載せました。私はきっと生涯この話を語り続けるでしょう。「イエスさまは今も生きておられる」、それは私にとってのクリスマスの福音そのものですから。


月報12月号
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