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5月のメッセージ

月報 第631号

「アヴェ・マリアの祈りをすらすらと」

山本 量太郎 (カトリック成城教会 主任司祭)

「最近の教会学校では『めでたし』(注・今の『アヴェ・マリアの祈り』)も教えないのですか」。ちょうど40年前のことだったと思います。某教会の教会学校保護者会の席上、ある親から突然、文句が飛び出したことがありました。リーダーたちが呆然とする中、教会学校担当の若い助任司祭(実はわたしです)は、少しも慌てず悠然と答えたものです。「『めでたし』はまず親が子どもに教えるべきものです。お宅ではお子さんと一緒にお祈りしていないのですか」。そしてもちろん気まずい沈黙が続きました。私の記憶から消してしまいたい数々の場面の一つですが、毎年のように鮮明によみがえってきて、今でも穴があったら入りたい気分になります。

あの時、生意気盛りだった32歳の若い神父も、間もなく72歳になります。そして今は必死に考えています。カトリック信者全員が「アヴェ・マリアの祈り」をすらすらと唱えられるようになるには、どうしたらいいのだろうか。

変われば変わったものだと、つくづく思います。「めでたし」は家で教えなさいと傲然(ごうぜん)と言い放ったわたしが、今やどうやって教会でアヴェ・マリアの祈りを覚えてもらうか一生懸命工夫をしているのです。「めでたし聖寵(せいちょう)満ちみてるマリア」が「恵みあふれる聖マリア」に変わり、更に「アヴェ、マリア、恵みに満ちた方」に変わった数年前、その当時いた教会でミサ前の祈りに「お告げの祈り」を思い切って導入しました。もちろん、「アヴェ・マリアの祈り」を必ず3 回繰り返すからです。

そして更に考えました。ミサ中唱えることができれば、ミサに出ている全員がすらすらと言えるようになる、と。しかし、ミサの式文に「アヴェ・マリアの祈り」はありません。もちろん勝手に「アヴェ・マリアの祈り」を式文に付け加えるようなことをしてはなりません。しばらく考え続けて、ミサの中には唯一、式文ではない祈りの部分があるということをあらためて思い出したのでした。それは共同祈願です。

皆さんは共同祈願が「聖書と典礼」に載っていて、しかもそれをそのままミサの中で長年使っているので、式文であるかのように感じているかもしれませんが、共同祈願は式文ではないのです。それが証拠に「聖書と典礼」には「例文」とはっきり書かれています。それで、意向の最後に「アヴェ・マリアの祈り」を加えるという形でいこうと思いました。念のためにそのことをある外国人宣教師に相談したところ、確かイギリスの教会ではそうしているとのことでした。そこで、ミサ前のお告げの祈りに加えて、昨年から5月の聖母月の毎日曜日に実行している次第です。更に、10月のロザリオの月には、ミサ前の祈りを「ロザリオの祈り」一連に替えています。

「アヴェ・マリアの祈り」をすらすらと言えるようになり、この祈りの深さがわたしたちの心にしみ通っていきますように。アーメン。


月報5月号
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