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12月のメッセージ

月報 第570号

「紅葉」

福島 一基 (カトリック成城教会 主任司祭)

ここのところ、やらなければならないことに追われながら過ごしていますが、先日ちょっと脱走してオートバイで紅葉を見に行ってきました。埼玉県某所です。色とりどりの木々に囲まれていると、心が華やぐような気持ちになりました。新緑のいのちにあふれる初夏の風景が一番好きではありますが、そのいのちをそれぞれの色に染めて実りをもたらす晩秋の風景も決して嫌いではありません。本当にさまざまな色に埋め尽くされている風景でしたが、目がチカチカするようなものではなく、不思議と優しく感じるものです。初夏の新緑はいのちの力強さを示すのであれば、晩秋の紅葉はいのちの優しさを示しているように思えます。


早いものでもう年末です。それほど忙しい予定ではなかったはずのこの1 年も、振り返ってみたら目の前にあることだけに精一杯で、達成感や満足感もなく、周りの方々に迷惑をかけてきたのではないのかという不安が渦巻いているこの頃です。それでも神さまと皆様に助けられてここまで過ごせたことに、まず感謝をささげなければならないところでしょう。


ある神父様が、司祭になってからは無我夢中で気がついたらもう50 年たってしまっていた、とおっしゃっていたことを思い出します。わたしは無我夢中であったわけではないのですが、今年はとくに時間の速さを感じます。歳をとればとるほど時間の流れが速く感じるのは当然のことでしょう。なぜなら1 年であっても10 年であっても、その人が過ごした年齢の中でしか計ることができないからなのかもしれません。わたしは今44 歳です。そうなりますと、人生の中での今年1 年は44 分の1 となります。そうなりますと、20 代の人は20 分の1、80 代の人は80 分の1 が1 年の時間の速さとなるのです。若い順に小数点に直すと0.05、0.0227、0.0125 でしょうか。数字で表すと時間の速度が速くなっているのではなく、一つ一つの時間が細かくなっていること に気がつきます。


人生の時の流れも、はじめは新緑の同じような色に埋め尽くされていたのに、徐々にさまざまな出来事や経験によって彩られていくものなのでしょう。それも歳を重ねれば重ねるほど、さらにきめ細やかに、そして優しく彩られていくのではないでしょうか。もちろん、それも神さまの創造の業の一つです。そう思えば歳を重ねることも決して悪くはないはずです。


柄にもなくセンチメンタルな文章の中に苦手な算数まで入れてしまいました。これも神さまの創造の業なのでしょうか。


月報12月号
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