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2月のメッセージ

月報 第561号

「厳しさの中の恵み」

福島 一基 (カトリック成城教会主任司祭)

寒い日が続きます。今年の冬は例年より寒さが厳しく感じます。わたしだけでしょうか。寒い聖堂に座っているのも苦痛に感じてしまい、祈りが終わるとルルドのマリア様への挨拶もそこそこに、全速力で司祭館へ飛び込み、電気ストーブにしがみついている毎日です。寒さから逃げるためになるべく外出を控えているのですが、東京より寒い地方の人たちを思うと本当に頭が下がります。そんなわたしも寒さに凍てつきながら外で仕事をしていた時期もあります。とても辛かった思い出です。もしかしたらその辛さから逃れるために司祭職を目指したのかもしれません。司祭になって寒さから逃れることができましたが、それ以上の厳しさが待ち受けていましたけど。


それでも寒さや厳しさよりも、温かみや優しさに満たされていたい。ずっと暖かい ビニールハウスのようなところでぬくぬくとしていたい欲望があります。でも厳しさのない環境に慣れてしまい、それが当たり前のこととなりますと、厳しさに対処することを忘れてしまうでしょう。そうなりますと身体的にも精神的にも弱体化してしまうのです。だから厳しさを乗り越える強さを手に入れたいと願っているのですが、同時に厳しさになるべく出会わないようにとも願ってしまいます。厳しさに遭遇しないように厳しさを乗り越えたい。勉強せずによい成績を取りたいと思う甘えた子どもの発想と変わりありません。まったく自分はどこまで都合のいいことを考えているのやら。


厳しさのない世界はありません。厳しさがあるからこそ優しさを知ることができ、 また苦しみがあるからこそ救いの尊さを理解できるのです。のぼせ上がっているときには分からないものなのですが、冷めたときにようやく物事の本質が見えてくるものであるのと同じです。ちょっと厳しいくらいが人間にはちょうどよいのでしょう。だから失敗をして凹むことは悪くありません。病気になって落ち込むことだって普通のことです。寒くなって引きこもるのも生きているからです。厳しく感じるということは生きている証拠なのです。


厳しさに押しつぶされそうになるとき、いつも心に響く福音があります。「わたしに つながっていなさい」(ヨハネ15・4)。イエスさまが十字架の厳しさを目前に弟子たちに呼びかけた言葉です。そしてその厳しさは尊い恵みに復活するのです。電気ストーブではなくイエスさまにしがみつき、厳しさの中にも恵みを感じることができますよ うに。


月報2月号
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