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10月のメッセージ

月報 第545号

「聖タデオ」

福島 一基 (カトリック成城教会 主任司祭)

カトリック成城教会は守護の聖人として聖タデオの名前をいただいています。12使徒のひとりですが、ペトロやヤコブ、ヨハネに比べ、非常に目立たない存在です。名前も新約聖書においては、「タダイ」「ヤコブの子ユダ」「イスカリオテでない方のユダ」と様々です。「ユダ」という名前が、イエスさまを裏切り自殺した「イスカリオテのユダ」と混同されるのを避けるため、「ユダ・タデオ」として呼ばれるようになったようです。典礼暦では「聖ユダ使徒」として、熱心党と呼ばれた「聖シモン使徒」とともに10月28日にお祝いされます。ちなみに新約聖書の中では、ヨハネの福音書の最後の晩餐の席上でイエスさまが聖霊の派遣を約束したとき、「主よ、わたしたちにはご自分を現そうとなさるのに、世にはそうなさらないのは、なぜでしょうか」と質問します。そして他の使徒たち同様に、聖タデオも殉教して福音を証ししています。


聖堂の聖タデオ像

成城教会の献堂50周年記念誌やホームページでも紹介されていますが、この成城教会の聖堂が献堂される以前、当時の東京教区長の土井辰雄大司教が戦後の経済的困難のさなかに、聖タデオに取り次ぎを求めて祈り、次に建設する教会を聖タデオに献げようと決心し、成城教会の守護の聖人となったようです。この話を知り、わたしは毎日聖タデオの像の前で祈りをささげることにしています。困ったときに頼れる聖人がいつも聖堂にいてくださることはわたしにとっては嬉しいかぎりです。おかげさまで、何とか今まで主任司祭としてやってこられたのではないかと思っています。


ただ、困難なことはいくら聖人に取り次ぎを祈っても取り去られるものではないでしょう。この教会の歴史は、聖タデオとともにさまざまな困難を乗り越え、福音を伝える使命を、この地で果たしてきたのではないかと思います。時代が変わってもその使命は変わりません。そして新たな困難がわたしたちを待ち受けています。しかしこの困難な道こそ、イエスさまと、聖タデオをはじめ使徒たちが、そしてキリストの教会が歩んできた道です。面倒なことを後回しにしてしまいがちですが、せっかく聖タデオを守護の聖人としていただいているわけですから、わたしたちはまず困難なこと、面倒なことに立ち向かっていかなくてはならないでしょう。


とは言いつつ、今回の巻頭言はネタに困り果てて祈っていたところ、締切日の朝に聖タデオがわたしに語りかけました。「それじゃ、わたしのことを書きなさい」…神に、そして聖タデオに感謝です。


月報10月号
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