ホーム はじめての方へ カトリックとは 成城教会について ミサのご案内 行事日程 教会の活動 入門講座・勉強会 トピック

待降節特別講話

― 科学者はなぜ神を信じるのか ―

2018年12月02日
講話:関口教会 三田(さんだ) 一郎助祭

12月2日(日)、ようやく師走らしい冷たい風が吹きましたが、待降節を迎えた喜びの中、関口教会三田一郎助祭による「待降節特別講話」がありました。講話に先立ち、待降節第1主日ミサの中で山本神父から、三田助祭について、世界的な物理学者で名古屋大学退官後叙階し終身助祭となったという紹介があり、三田助祭は次のように説教しました。 「神が人を愛したのになぜひどい災害が来るのか」と問いかけ、「神様はご自分が創られた科学法則によって宇宙や人間を創られた。津波の悲劇は神様の業ではなく、科学法則が起こした悲劇である」と説明しました。

つづく特別講話では、ミサの説教の内容が以下のように詳しく語られました。

三田助祭は、科学者は科学法則の存在は不可欠であることは理解しており、その科学法則は誰が創ったのかと考えれば、神が創られたと結論する以外にないと、表題の意味を語りました。そして、まず、ニュートンによって地上の運動も星の運動も方程式にすることができたこと、アインシュタインが宇宙は膨張しないという信念のもとに自分が導き出した方程式に手を加えたこと、カトリック司祭であり物理学者であったルメートルは本来のアインシュタインの方程式から宇宙は膨張している、膨張しているなら逆に宇宙の初めは1点であったというビッグバン理論を構築したこと、そして宇宙の膨張は実際に確かめられたことを話しました。

このように、私たちは科学法則を発見しながら宇宙創造を理解してきたが、一方、聖書は、羊飼いの口伝にはじまり、人が書いたものであることから、神の言葉と伝承を区別する必要があると説明しました。例として、創世記では、第1日目に神は天地を創造され、夕べがあって朝があったとあるが、宇宙のはじまりビッグバンは137億年前で、朝夕の原因の太陽が出来たのは46億年前であることから時間がずれていることをあげました。同じく創世記では神は御自分にかたどって人を創造されたとあるが、これは進化論に反することにも触れて、このように聖書と科学が矛盾した場合には、科学の方が正しい、科学は聖書の読み方を教えると語りました。

そして、車いすの物理学者として有名であり先日亡くなったホーキングの次のような言葉を引用しました。 「法則は規則と方程式の集まりにすぎません。その方程式に火を吹き込み、宇宙をその方程式に従って進化させるようにしたのはどのような存在なのでしょうか」

三田助祭は「神は、科学法則の創造者である。科学法則は人を災害に巻き込むことがあるが、神は科学法則を変えない。神は科学法則を尊重する。もし神が人を守るために科学法則を変えたら、科学者は神の業について研究できなくなる」と、科学者の立場から神の業について語りました。

一方、助祭という立場から「神のもう一つの業として、神は人間の霊魂に聖霊を通して語られ、神は人間に良心、愛、霊魂を与えられた。神はこれらを通して人間に語りかけられるが、これらは科学では理解できない」とも話しました。

最後に、ホーキングの言葉をもう一つ引用しました。 「なぜ我々と宇宙は存在するのだろうか。もし人間がこの問の答えを見つけたならば、人間の理性がもたらす究極な勝利だ。なぜかと言うと人間が神の心の中を知るからである」

三田助祭は、もし聖書を書くとしたら「創世記1章0節、初めに神は科学法則を創られた。1章1節、そして神はご自分の法則のもとに天地を創られた」とする、と講話を締めくくりました。

最先端の科学を追求してきた科学者ならではの話に、参加者の関心は尽きず、講話後、幾人もの参加者が三田助祭を囲んでいました。


8・9月のメッセージ

月報ダウンロード