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不安から感謝へ

― 中高生会被災地ボランティア 2015年7月24~27日

リーダー 石田 咲子

作業着、帽子、長靴、軍手、初めての地を訪ねる小さな期待と、被災地の今の姿に私たちはどのように向き合えるのだろうという大きな不安を鞄いっぱいに詰め込んで、中学 1年生4人と高校3年生1人、リーダー3人、古郡神父様とでカリタス大船渡ベースに向かいました。夜行バスで到着してからすぐに、牛を飼っている農家の草刈りのお手伝い。多くの人が鎌やフォークを初めて持つ体験となりました。手伝うというよりも、都会ではできない体験をさせたいと、農家のお母さんは心温かく私たちを迎えてくれました。その畑も津波の影響で塩をかぶり、作物はなかなかなりにくいと教えられました。汗を流し、疲れを忘れて嬉々として働く中高生の姿が、雨間(雨が止んでいる間)の空に映りました。

日曜日は大船渡教会で主日ミサに与り、信徒の方が招いてくださった仮設住宅を訪問、陸前高田など被災地の視察、夜はケセン語で聖書を訳された山浦医師の話を聞きました。「み言葉は出来事となり、私たちに語りかける。この出来事をとおして生き残ったあなたはどう生きるのか?と問われている」と、被災した当時から今に至るお話をしてくださいました。失われたものを抱えて生きる人々と出会い、私たちの心の中にも、今回の訪問を通して出会った出来事が刻まれました。日常に戻った今、問いかけが心のうちに繰り返されます。これからが新たな一歩のように思います。この出会いへと招いてくださった被災地の皆さんと、私たちを送り出してくださった皆さん、神さまへの感謝のうちに。


『はじめての東北ボランティア』
中学1年 古屋 光菜

「起きて!もう着いたよ!」
古郡神父様にゆり動かされ、私は目が覚めました。ねぼけながら、となりで寝ている友だちを起こしました。バスを降りると外は雨が降っていて、あまりいいスタートではないと感じました。カリタス大船渡ベースの方の車でベースに到着。朝食をいただきながら、ベース内でのルールと今日一日の流れについての説明を受けました。今日は草刈り、と再確認し、少しでも役に立てるようにがんばろう、と思いました。

車に乗って10分、やっと着いた、と思うと同時に私はとても驚きました。こんな広い土地の草刈りが私たちだけで終わるのだろうか、と少し心配になりました。まだ雨が降っていたのでまずは納屋の中の整理をし、ちょうど雨がやんだので草刈りを開始しました。やってみると草刈りはあんがい楽しくて、あっという間に午前が終わりました。お昼ごはんは咲子リーダーが作ってくださったおにぎりです。すじことしゃけと梅。どれもとてもおいしかったです。三浦さんのお宅にはネコがたくさんいて、私たちのことをいやしてくれました。

昼食のあと、三浦さんは震災の時の様子を語ってくださいました。多分、本当は話すことはとてもつらいことのはずなのに、津波が実際にきた場所に建てられた石碑や、震災の時に使った井戸などを案内しながら、私たちに色々なことを語ってくださいました。震災の時、落ち着いて、近所の方々と協力して乗り越えようと行動した三浦さんが、とてもすごいと感じました。午後も3時間ほど草刈りをして、今日の作業は終わりになりました。三浦さんは、

「ありがとうね。とても助かったよ」
と言ってくださいました。私たちを見送る時には、見えなくなるまでずっと手を振っていてくださいました。

私は、出かける前までは、大震災でつらく悲しい思いをたくさん経験した方々に、同じ思いを全然していない私が本当に役に立つことができるのだろうか、と思っていました。でも三浦さんの最後の言葉で、こんな私でも役に立てたのだと思い、とてもうれしくなりました。草刈りをしている間も、三浦さんは、
「大丈夫?つかれたでしょ?」
と私たちのことを気にしてくださり、なんだか本当のおばあちゃんのところに来てお手伝いをしているような気分でした。三浦さんだけでなく、東北で出会ったどの方もやさしくて、私はあたたかい気持ちになりました。どのような形でもよいので、東北の方々にとって何か役に立つことを、またぜひやりたいと思いました。

11月のメッセージ

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